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この人を見よ : ニーチェ

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本の概要

素晴らしい本を書いたニーチェってどんな人,どんな考えなのといった自己紹介本にして遺作.

わたしの言を聴け!わたしはしかじかの者だから。なによりも、わたしを取り違えてはくれるな!

著作によって過去に理想, 規範とされていた理想主義をどう価値転換させたのかを説明. 現実から逃げ理想にこもる過去の思想やドイツ主義を痛烈に批判し, 現実の厳しさや生存に関わる行動,使命を肯定.

浅い感想とか

初めて読んだニーチェ関連の本にしてニーチェの遺作. 現実を生きるということが最重要という考え. 理想(今存在しないもの)や規範, 道徳(生き方をねじ曲げるもの)を批判している. 生物の至上命題である, 種の繁栄生存をタブーとする宗教や道徳,思想っておかしいよねと言われれば確かにそう感じる.豚を宗教的に食べられない人が,食料が豚しかない島に漂流したら餓死するしかない. 宗教や道徳が生存へのハードルになるのはおかしいといえばおかしい.

全文に渡ってすごい自己肯定していて,なんでだろと調べたり解説をあさってみた. ニーチェは当時の人に理解されず, 無視され続けていて,病んでいたらしい. 「この人を見よ」でもニーチェの原稿から過激すぎる記述を排除して出版されている. 理解されないのは自分が現代を超越しているからと捉えたら, 自己肯定も凄くなる, しかも, いつか理解された時に誤解を生まないようこの本を書くという自分の強さと,そう思えるぐらい 徹底的に思考したニーチェの他の本も読みたい.

ニーチェさんは読書(引っ掻き回して検索ばかり)も批判している.

彼が考えるとは、刺戟(本から読んだ思想)に返答するということ要するにただ反応するだけなのだ。

最近, 読書や検索ばかりで自分で考えていないので反省します.

この本をまとめると, 「時代が追いつくまで高みでまってるぜ, 俺と議論できるぐらいしっかり考えな」かなと思った.

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