茶の本:岡倉天心
Mar 8, 2015 · 1 minute read bookbookReviewokakura tenshin
本の概要
岡倉天心が茶道を通して,西洋社会に東洋(日本)と西洋の違いや,特徴,東洋社会が西洋社会に与えた影響を説明している.
浅い感想とか
kindleでThe Book of Teaが90円で売っていて,青空文庫で日本語訳が手に入るのを知っていたので英語の勉強がてら購入した本.買った後で0円のThe Book of Teaも見つけてちょっとがっかり..日本語と英語の本を章ごとに交互に読んだ.
中国で形作られたお茶が日本で茶道になるまでの歴史や,茶道が作る空間の効果・意味が美しい文章で書かれていた.この時代の文化人って教養の深さが凄い美しい英語で本が書けるなんて.茶の名人があたえた文化への影響が凄まじくて,絵画や花,器や建築.etcとその当時のすべての文化に関わっていたみたい.アシンメトリーや不完全性を尊ぶのは禅や道教の影響で,それらを茶室という狭い空間に込めて演出している.なんで不完全がいいかというと,見る人,感じる人がいて始めて完成するからだそう. 説明がちな小説よりも,ある程度読者に解釈をまかせるような本の方が意外と後でも覚えてたりするのもそういった不完全性,読む人を意識しているからかなーと思った.